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【なろう学】「勇者パーティーから追放された〇〇」が教えてくれる罪と罰の深層心理

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なろうで大流行なテンプレの一つに「追放」というのがありますが、分かり易く言えば勇者や賢者、剣聖などが所属している勇者パーティーから主人公が追放されるといったものです。勇者パーティーは全員幼馴染だったりといった事もあり、故にその追放は大いなる裏切りとなります。

勇者パーティー以外のパターンもありますが、いずれにしてもそうした場合でもSランクパーティーだったり、Aランクパーティーだったりと、高い評価を受けている世界でも有数、有力なパーティーであるという事は一致しています。

「なろう」をちょっと眺めるだけでも大量にあるので、どんな物語なのかは自身で確認してもらいたいところですが、要するにそういう展開の話が沢山あるという前提で話を進めます。


追放というのにも色々バリエーションがあり、単なる追放やダンジョン内で裏切られ殺されかけるといったものなど、往々にして「追放」とは、「復讐」と1セットであり、追放後に主人公が「ざまぁ」する為に用意されているお約束の設定。

主人公を追放したことで、勇者パーティーはこれまでのように上手くクエストをクリア出来なくなり、どんどん落ちぶれていく事になるのですが、大抵、勇者がどうしもようなクズだったり、パーティー内に幼馴染がいたりと、「ざまぁ」を引き立てる人間関係が描かれます。

そこで、今回注目したいのは、「ざまぁ」の在り方。
つまり「復讐」です!

面白いもので、この復讐はいずれかのパターンに分類されるのですが、それによって自身の許容度、深層心理が判断出来るのではないかと思った次第であります。

そのパターンとは以下の4つ。

①改心・和解
②一部破滅・改心
③一部破滅・改心・移籍
④全員破滅


つまるところ、自分だったらどれを許せるかという命題です。
逆に言えば、どこまでを許せないと感じるかという自身の精神性が見えてきます。


①改心・和解

これは勇者パーティー全員が主人公が抜けた事でボロボロになり落ちぶれ、最終的に改心して主人公と和解するというものです。ある意味では最も平和的なパターンです。

しかし、実際にはクズ勇者の所業として、主人公に憎悪を抱き、とても改心して許されるというような問題では済まない事件を引き起こすので、このパターンで終わる物語は滅多に見かけません。


②一部破滅・改心

クズ勇者とそれに近いメンバーが破滅し、残りのメンバーは改心するというものです。破滅というのは、これまでの横暴な所業や犯罪が明るみになり、逮捕され奴隷になったり、殺されたり、いわば因果応報な末路を迎えます。

そこまで落ち切っていないメンバーは、主人公を追放したことでパーティーが正常に機能しなくなったことに気づき、後悔することになります。改心して謝罪があったり、一から出直したりといった展開になりますが、そうなった時点で勇者パーティーの面々は全て物語からドロップアウト、排除され「ざまぁ」系の物語はここで山場が終了することに。以降の成り上がりが蛇足になりがちなのが難点。


③一部破滅・改心・移籍

主人公の追放に反対していた、或いは知らないうちに主人公が追放されていた、または追放した後に後悔に苛まれていたという場合にありがちな展開です。大抵は主人公に好意を持っていたヒロインが主人公のパーティーに移籍するという形になりますが、これこそ、この記事の核である、「裏切り者を許せるか否か」という命題です。

この「追放」という物語は、性質として追放後に主人公は人間関係をリセットし、新しいヒロインを迎えるというものが基礎になっています。故にこのパターンで勇者パーティーの中からヒロインが移籍してきたとしても、一度は主人公を裏切った以上、必ず二番手以下の存在であり、主人公を裏切っていない新しいヒロインの方に重き、価値が置かれます。

これの面白いところは、わざわざこういった事を意識しないで物語を書いたとしても、深層心理の引力によって自然とそういう展開になり、書き手、読み手において双方が一度でも裏切った者と、一度も裏切らない者に明確に無意識で差を付けている事を意味します。


④全員破滅

絶対に許さない、絶対にだ!
悪の大首領が如く、「裏切り者には死を」という大原則です。

裏切られた主人公は全員を許さず、復讐を完遂して「ざまぁ」します。
これは最も分かり易い結論であり、折角「ざまぁ」するからには中途半端な事はしないで、全員破滅させるくらいの意気込みを持つべし。追放だけならまだしも殺され掛けた場合には、完全に一線を越えているわけで、それで後から改心されたりしても許されるわけがない。

復讐のあるべき姿と言えるのではないでしょうか。


ということで、この4パターンに分類されるわけですが、管理人が選ぶとしたら②と④です。

①と③なんかありえないwww

②もちょっとどうなのって思うので④一択なのですが、裏切り者は許さないんだよ!
実に狭量なメンタルということが言えますが、しかし古来より、一度裏切ったスパイは何処に行っても信用されないみたいな話にある通り、改心しましたって言われてもなぁ......。

殺されかけた主人公は、何らかの切っ掛けで結果的に死ななかっただけで、一度殺されかけたり見捨てられた以上、そんな相手を信じられるかといえば到底無理というのが本音ではないでしょうか。

物書きの心理として、どうしても主人公を器の大きい清廉潔白な人物像として描きたいというのがあるので、③のパターンのように相手を許したりという事をしてしまうのですが、えてしてそれは読む側からするととあまりスッキリしないものがあります。ましてや①のパターンのような決着を付けるなら最初から「追放」「復讐」「ざまぁ」はやらない方がマシという。

『ルパン三世』において毎度のように裏切る不二子を許すのが男の度量みたいな価値観がありますが、少なくとも管理人はそんな出来た人間ではないので無理です。不二子ちゃんは見捨てますね(笑)


そしてこの命題は、次回「絶縁されたツンデレパワハラ幼馴染はヒロインと言えるのか」に繋がっていくのですが、いつの間にかツンデレヒロインは属性が反転し「悪」を代表するようになっているのは改めて考えてみると非常に意味深です。

そしてこれこそ「幼馴染は何故寝取られるのか」、「幼馴染は何故負けヒロインなのか」という「幼馴染」という存在が根底に内包する隠された「裏切り」という概念について、このブログの基本原則である【エロゲー学】とは違う、【なろう学】の観点も交えつつこの研究はまだまだ続いていく!
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コメント

No title

 この手の物語の場合、洗脳とか強要であってもやった方を許すのはほぼ不可能です。
 だって、根底にあるのが「追放されるのは、お前が悪いからだ」といういじめ理論で、それに乗っかった時点でもうアウト!

 これは、次の課題のツンデレ幼馴染のパワハラやNTRにもつながります。

 女幼馴染でツンデレとかの場合、高い確率で主人公を見下しています。
 自分の容姿が優れていた場合等、主人公は引け目を感じてしまったり、ましてや能力や立場に距離が開いてしまうと、さらに調子に乗ってしまう。(幼馴染が年下の場合は影響されない)
 
 さらに、「主人公は自分の事が好き」というのをなんとなく気づいており、無意識に主人公を保険にしてしまう(最終的には主人公の所に)
という安心感が、暴走を招きガードが緩くなり間男やDQNの罠にはまりまくってしまう。

 本来だったら、付き合った時点で見捨ててもいいんですけど、育った環境やらのせいで離れられない主人公は酷い目に遭わされて絶望する。
 
 なろうの主人公は、幼馴染に洗脳教育されているのが多いです。 そして、そんな洗脳教育をしておきながら、チートを手に入れた幼馴染は、その力に酔ってしまい、高い確率で主人公を裏切りイケメン&強い男や権力を得ようとして行動を起こし邪魔になったら主人公を切り捨てます。

 結果洗脳されて幼馴染の操り人形状態になっていた主人公は、すべてを失い行動を起こせなくなってしまう。
 そんな、状態になってしまった主人公が唯一残った復讐という感情や新たな出会によってようやく自分の目的を持ち行動するというのがなろうの幼馴染系の復讐物のスタートなんじゃないかと思います。 

No title

エロゲだったら主人公による調〇や〇辱、モブキャラ達による輪〇がメインのストーリーになりそうですねw
こういった「追放→復讐→ざまあ」な作品がストーリーの形は違えど昔から一定の需要があるのは、現実生活で仲の良い友達グループからいきなりハブにされてぼっちになり、恨みを抱いた経験を持つ読者や作者自身の過去と重ね合わせてしまうからなのでしょうか? ……あれ、変だな。急に目から汗が流れてきたぞ

ネット小説について考えるなら、

『これがなろう勝利の理由! 〜昨今のネット小説新参にむけて古参が、なろうが勝者になった理由と歴史を書きなぐる話〜』

というエッセイがオススメです。

ポップな文体で爆走しながらテンプレ成立の経緯を見せてくれる逸品ですよ。

コメントありがとうございます!

やっぱり許せないですよね!😅

基本的に裏切りった時点で、後から和解というのはあり得ないというのが心証なのですが、勇者と一緒になって、そこまで主人公を追い詰めている時点で罪に軽重はなく全員同類とか感じないので、和解とか後悔したからといって今更改心されてもという(笑)

結局、幼馴染は主人公に甘えているんでしょうね。
その特別なポジション故に何をやっても許されるという極めて特殊な価値を持っているだけに、逆にそれが幼馴染=負けヒロイン的なスタンスに直結していますが、あそこまで「なろう」において、幼馴染が「悪」というポジションにされているのは面白いと思います。エロゲーにはない価値観じゃないでしょうか。


「ざまぁ」においては、過去の関係を清算して一から新しく出直すというのが、この手の作品のストーリーラインですけど、幼馴染は特にNTRにも繋がり易いですし、追放系の作品においては、復讐するなら中途半端ではなくキッチリ全員破滅させるまでやって欲しいですよね!🤣

コメントありがとうございます!

エロゲーにおいては復讐すると、最終的には主人公の従順な奴隷になって逆に幸せなハッピーエンドみたいになってしまうのがアレですが、「なろう」においてあそこまで「幼馴染」が悪役的なポジションに貶められているのは興味深いですね!

作者自身の背景が反映されているのか、単純に「復讐」といった物語にカタルシスがあって気持ち良いからなのか、最初からリア充みたいな話も多いですが、あの「なろう」価値観には面白いものがあると思います(笑)

確かに自分で物語を考えてみるとしても、最初から何の支障もなくチートで無双するよりは、やっぱり虐げられていた上で無双して「ざまぁ」する方が書いていて楽しいんじゃないかという気がしますね。

コメントありがとうございます!

そんな本があるんですね!
是非、読んでみたいと思います。

「なろう」も広く色んな作品を読んでみると、沢山の発見があって得るものも多いので、何でも触れてみるのが大切ですよね!

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