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【JADE】LOVE・デスティネーション

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LOVE・デスティネーション
https://www.jade-entertainment.co.jp/


今年1番面白い(かもしれない)作品が来たな!


これはもうまごうことなき大傑作。

こういうのでいいんだよ

物語がどう着地していくのか全く先が分からないスリリングな展開、そして全体を通して込められているテーマ。感動的で、挑戦的で、全てが上手く嵌っているこれぞ処女作にしか出せないクオリティで力作という他ない!

幼馴染の眞優梨ちゃんが健気すぎて泣いた😭

最近本当に涙もろくてな......。

エロゲー業界ではこういう誰も予想していなかった素晴らしい作品というのが、ときたまポロっと出てくるのですが、例えば最近だと「ぬきたし」とか。もともとは「恋姫無双」とかもそうで、事前の期待値は高くなくネタゲーという扱いだったのが、いざプレイしてみるとしっかりした名作で、そこから大ヒットしていきました。

本作はメーカー的には処女作という事になっているのですが、2001年以来の新作発売ということで、いわゆる休眠ブランドの再活用。といっても中身は完全に入れ替わってものと思われるので、実質的には新メーカーとなっています。

重要なのはこれが1作目であるということです。
こういう強引な突破力を感じさせてくれる勢いのある作品って、ほぼ1作目なんですよね。

やりたい事、伝えたい事が多すぎて、それを無理にでも全部詰め込もうとした結果、綺麗にまとまっているとは決して言えないけど、でも物凄く力強い魅力があるという作品が奇跡的に出来上がる事がある!

2月と言えば、何かと「銀河竜」が話題ですが、それもHARUKAZEの処女作『らぶおぶ恋愛皇帝 of LOVE!』に光るモノを感じる人が多かったからこそ、メーカーが支持されて「ノラとと」などに続いていったわけじゃないですか。『らぶおぶ恋愛皇帝 of LOVE!』も決して完成度が高くてまとまっているというわけじゃないんだけど、粗削りな魅力に溢れています。

エロゲーってメーカーが作品を重ねていくと、段々と小奇麗でまとまった作りになっていきます。最大公約数を取り、磨かれた80点くらいの作品を作る方向に向かい良く言えば商業的になっていくのですが、そうなっていくとむしろ逆につまらなくなっていくというこのジレンマ。

プレイヤーが惹かれて「これは良い!」と支持されるソフトって、客観的に見れば粗削りで60点くらいに見えても、自分にとっては刺さるものがあるから120点みたいな作品なんですよね。

この「属人性」こそが面白さを分ける一つのトリガーとして機能しています。

商業的に作るだけだと記憶にも何も残らない淡白な作品が出来あがり、感想も何も出てこない。睡眠導入剤になるような作品は概ねそうで、ヒロインとの恋愛が描かれて良い話風に綺麗にまとまっているけど、全く何も響かないということになりがちです。

「属人性」がエロに発揮されると、それがフェティシズムになり、そういう作品はエッチシーンも面白いのですが、ただ単に流れ作業でエッチシーンが描かれているような作品は即スキップになってしまう。そういう作品心当たりあるじゃろ?


そもそもエロゲーって「エロ」のゲームじゃないですか。
非常に倒錯した業界だと思うんですけど、AV(アダルトビデオ)は、エロありきで全くそこがブレないのに、エロゲーというジャンルはメインが、エロゲー≒美少女恋愛ゲームになっています。

何故エロゲーはエロゲーなのに「恋愛」、そして「物語」がそこまで求められるのか、エロゲーはエロゲーである以上、原理的には本来エロだけでいいんですよ。

AVにも物語性を持ったAVがありますが、それはあくまでもエロのシチュエーションとして軽い物語が付けられているだけで、AVで何かしら視聴者に伝えたい明確なテーマ性があるわけではありません。泣きAVとかないわけですよ。女優の引退作とかでそういう感動的な作りになっているものはありますが。

にも関わらず、エロゲーは時にプレイヤーに何か強烈に伝えたいテーマを持って描かれている事があります。そしてだからこそゲーム性の進化に二の次にしても、ADVというフォーマットがここまで許され、特殊な形で支持されてきた業界だと思うのですが、そういう意味では本作は、圧倒的なテーマが込められている!


ここまで雑談。

最初のプレイでは、選択肢で全て誰かの好感度が上がる優柔不断なプレイをしていたのですが、その結果「アイ」ちゃんルートに。一応、このルートが物語の全貌が見えるメインルートになるのですが、物語がどう展開していくのか一切先が分からないのは素直にワクワク出来て面白かったです。

因みにアイちゃんを除く他のヒロインは、2人1セットになっているのも特徴で、瑞希君に至っては〇〇〇〇という癖のあるヒロイン。こういうヒロインを攻略対象として入れてこれるのも1作目らしくて挑戦的です。


特にプロローグが素晴らしい!


最初プロローグがイマイチどういう世界観なのか掴めませんでした。
一見、現代のようでいてあまりにも社会体制が変わっており、幼馴染である眞優梨ちゃんの結婚式だと言うのに誰も幸せそうではなく、世界そのものに陰鬱な絶望が漂っています。

そしてこのプロローグこそが後に重大な意味を持つことになっていくのですが、人生に諦観していた主人公が、ようやくその過ちに気づいたとき、事故に遭い過去の分岐点へと転生することに......。

本作は『ひぐらしのなく頃に 解』に近いかもしれません。

「ひぐらし」も何度やっても惨劇のループが繰り返されるという物語でしたが、「惨劇」が何故起こってしまうのか、悲劇をもたらす強固な意志=因果律に如何に抗っていくかが物語の核となっています。


本作のメインテーマは「後悔」。
あのとき、何かしていれば未来は変わったのではないか、その後悔が根底を貫いています。

良く学生の主人公が大人に青臭い主張(説教)をぶつけるという展開がありますが、えてして陳腐になりがちなそうした展開も、本作においては主人公は人生2週目であり、学園長だろうが何だろうが主人公の方が年上の大人なので、主人公の主張が幼稚なものになっておらず説得力があります。

周囲の大人の方が主人公から説教されているような感じになり、それが上手くが嵌っていますね。

主人公が過去に戻って奮闘するストーリーと、主人公とヒロイン、社会そのものに影を落としている陰謀の2つのストーリーが交差して進んでいきますが、ヒロイン達にとっては主人公がいないとどうしようもないくらい希望がありません。

とにかく全てのヒロインが暗い過去と絶望を抱えています。そしてそのままでは未来に悲劇が待ち受けており、それを如何に回避するかに掛かっています。

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プロローグも、ヒロインの1人が違う誰かと結婚しようとしていて、その式に呼ばれるという言ってみればNTR展開から始まるのですが、そうなってしまうのも、そんなときでも最後まで主人公の為に何かしてくれようとする眞優梨ちゃんの健気さが泣ける。

学生時代に戻ると、主人公が恋愛に本気になれていない事などを見抜いてくるなど、ある意味では本作においては最も欠かせない人物のような気がしますね。単にヒロインという以上に主人公に大きな影響を与えている人物な気がします。

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双子の詩那ちゃん、莉那ちゃんに至っては、あまりにも残酷な過去と報われない未来すぎて可哀想すぎる。主人公の失われた記憶に大きな秘密があるのですが、ヒロインをここまで陰惨な目に遭わせるというのも小奇麗な作品を作ろうと思ったら絶対出来ない事なので、そういう所の突き抜け方が本作を魅力的にしています。



主人公が手あたり次第告白していた頃までは、この主人公どうなの? と、思うのですが、そこからどんどん本気になっていく主人公は決して「やれやれ系」ではなく、むしろそうして見ないようにしてきた現実と直面することを求め続けられていきます。

誰しも「あのときこうしていれば」という瞬間がありますが、単に恋愛という意味だけではなく、ヒロインを絶望から救う大きな決断となっていく『LOVE・デスティネーション』。

言ってしまえば主人公は、「ひぐらし」における圭一......ではなく、そう実は圭一ではありません。

主人公はむしろ赤坂なんだよ!

日本という社会が崩壊し、国体が失われ絶望が支配する世界で、積み重ねた後悔を胸に帰ってきたヒロインにとってのヒーローであり、未来を変える力。


近年どうしても軽くてライトな作品が増えているじゃないですか。
面倒くさい事は一切描かず、最初から結ばれていたり、好感度がMAXだったり、誰とも対立せず、何ら障害もない。

それはそれで良いんですけど、ドラマティックな作品があっても良い。
過去には沢山あったんですけどね。

そんな中で、こういう作品が不意に生まれてくるのは本当に貴重に思います。
それは失われつある残滓であり、何故エロゲーに「物語」がこれほどまでに必要とされているのか一つの答えでもある。

まさにこれこそサプライズな名作!


【星】
★★★★★★★★★★
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